研究課題/領域番号 |
05670381
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山内 春夫 新潟大学, 医学部, 教授 (30134919)
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研究分担者 |
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
出羽 厚二 新潟大学, 医学部, 助手 (10197832)
内藤 笑美子 新潟大学, 医学部, 助手 (80018811)
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キーワード | 性別判定 / 女性判定法 / X染色体 / メチル化 / PCR法 / 性染体異常 / DNA診断 |
研究概要 |
前年度は、女性判定法として、女性だけが持っている不活性X染色体から女性に特異的なDNAバンドを検出することに成功し報告した(Nucleic Acids Research Vol.21.p2533-2534.1993)。 今年度は、この判定法の法医試料への応用と臨床面での応用を試みた。まず、分解されたヒトDNAに応用可能であるかどうかを検討するために、解剖時に採取した組織などの試料からDNAを抽出し性別判定を行った。その結果、比較的高分子DNAの保存された試料についてはフレッシュな血液から得られたDNAと同じ操作で、正しく性別が判定された。一方、分解の進んだDNAについてはそこに少量含まれていた高分子DNAを低融点ゲルで抽出した後、本方法を行うことにより性別が判定可能であった。また、この方法を用いて1993年に海岸で発見された右手について実際に性別が判定され、法医試料への有用性が示された。 さらに、この方法は、たとえば男性と同じようにX染色体を1本しか有していないターナー症候群(45,X)の女性などの診断にも極めて有用と考えられ、いくつかの染色体異常の例に応用したところ、それぞれで判定が可能であった。今後は,性染色体異常のDNA診断法としても期待できる。
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