研究課題/領域番号 |
05670533
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
本田 泰人 札幌医科大学, 医学部・内科学, 講師 (70190270)
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研究分担者 |
四十坊 典晴 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70231355)
黒木 由夫 札幌医科大学, 医学部・生化学, 助教授 (70161784)
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キーワード | 肺サーファクタント / 特発性間質性肺炎 / 肺胞蛋白症 / 膠原病肺 / サーファクタント蛋白A(SP-A) / サーファクタント蛋白D(SP-D) |
研究概要 |
(1)特発性間質性肺炎と膠原病合併間質性肺炎における血中SP-A値の比較では、血中SP-Aは特発性間質性肺炎で有意に高値を示した。この事実は、肺胞II型細胞の障害が両疾患で異なる可能性を示唆している。 (2)SP-A,SP-Dは、喫煙者においては気管支肺胞洗浄液中で低値、血中では高値を示し、喫煙によるSPの障害を明らかにした。 (3)SP-Dの単クローン抗体を用いた原発性肺癌組織の免疫組織学的検討では、SP-DはSP-Aと染色性が異なり、原発性肺腺癌の同定に有用であった。 (4)SP-Dの単クローン抗体を用いた血清でのSP-Dの定量方法を確立した。 (5)各種肺疾患における血清SP-D定量の結果、SP-Dは間質性肺炎、肺胞蛋白症等の疾患で著明に上昇し、さらに疾患の活動性あるいは重篤度との相関も認めた。SP-Dは肺内の存在量がSP-Aより少ないにも関わらず、血中への漏出は高度でSP-Aよりも高値を呈することから、より鋭敏な肺特異的な血液マーカーと考えられた。
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