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1994 年度 実績報告書

肺気腫の発生機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05670539
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

永井 厚志  東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60101820)

研究分担者 松宮 晴子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70266716)
亀山 伸吉  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50214557)
青柴 和徹  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60231776)
稲野 秀孝  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40191887)
安井 修司  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30147392)
キーワード肺気腫 / 肺傷害 / オキシダント / エラスターゼ / ナイアシン / ニコチナマイド / DNA傷害 / アポートシス
研究概要

肺におけるオキシダント傷害とその機序
1.In vivo実験:気腫病変には、線維化病巣も同時にみられることから、炎症がその成立機序として注目されている。持続的炎症モデルであるブレオマイシン投与動物において、ナイアシンやニコチナマイドがブレオマイシン肺傷害を有意に抑制した。以上の所見から、持続的炎症にはDNA傷害とそれに引き続きおこるNADの枯渇が生じ、組織の傷害へ連なると考えられた。オキシダントはDNA傷害をもたらすことが知られている。H2O2を産生するグルコース・グルコースオキシダーゼをラットの肺内に注入し、気管支肺胞洗浄(BAL)、肺の組織学的検索を行い肺傷害の程度を評価した。又、ナイアシン、ニコチナマイドを同時投与し、H2O2による肺傷害の阻止効果についても検討した。グルコース・グルコースオキシダーゼ投与動物では、肺内に好中球を主体とする炎症細胞が多数みられ、BAL液においても細胞数の増加と高濃度のアルブミンが認められた。ナイアシン、ニコチナマイド投与動物では、かかるグルコース・グルコースオキシダーゼによる肺傷害の発生が抑制された。以上より、H2O2による肺傷害は、ブレオマイシン投与実験で推測されたDNA傷害を介したNADの枯渇が原因と考えられた。2.In vitro実験:オキシダントによる上皮傷害を調べるために、分離したウシ気道上皮を用いH2O2による上皮傷害について検討した。気道上皮は、H2O2の濃度、時間依存性に気道上皮傷害をもたらし、ナイアシン、ニコチナマイド、テオフィリン、DBcAMPはこれらの傷害の抑制効果を示した。低濃度のH2O2は、上皮細胞にアポトーシスをもたらした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Atsushi Nagai: "Effects of Nicotinamide and Niacin on Bleomycin-Induced Acutc Injury and Subsequent Fibrosis in Hamster Lungs" Exp Lung Res. 20. 263-281 (1994)

  • [文献書誌] Atsushi Nagai: "Niacin attenuates lung injury induced by lipopoly saccharide in the hamster" Eur Respir J. 7. 1125-1130 (1994)

  • [文献書誌] Kazutetsu Aoshiba: "Transient neutropenia after intravenous injection of vindesine in patients with lung cancer" Eur J Clin Pharmacol.47. 25-32 (1994)

  • [文献書誌] Kazutetsu Aoshiba: "Nicotine Prerents a Redaction in Neutrophil Filterability Induced by Cigarette Smoke Exposure" Am J Respir Crit Care Med. 150. 1101-1107 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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