研究課題/領域番号 |
05670565
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中川 正法 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (50198040)
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研究分担者 |
樋口 逸郎 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80183573)
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部・, 教授 (20082282)
納 光弘 鹿児島大学, 医学部・, 教授 (10041435)
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キーワード | ミトコンドリア脳筋症 / アポトーシス / Fas抗原 / タイプ2線維 |
研究概要 |
現在までに明らかとなった点と、現在、特に力を注いでる点は以下の通りである。 【.encircled1.】生検骨格筋におけるアポトーシス関連蛋白の免疫組織化学的検討では、抗Fas抗体(IgM)にて染色される筋線維があり、これらの線維は連続切片によるATPase染色との比較検討にて、約95%がタイプ2線維であることが明かとなった。しかし、抗bc1-2抗体と抗p53抗体では、生検筋組織は染色されず、これらの蛋白は筋組織に発現していない可能性が示唆された。しかし、p53は核内蛋白であり、染色手技による問題も否定できないため、現在さらに染色法を工夫し、検討中である。 【.encircled2.】ミトコンドリア脳筋症、多発性筋炎、筋ジストロフイー、先天性ミオパチーなどの種々の神経筋疾患の骨格筋におけるFas抗原の発現を、抗Fas抗体を用いて免疫組織化学的に検討した。いずれの疾患でもタイプ2線維が染色されたが、疾患特異的な染色パターンは現在までのところ認められていない。 【.encircled3.】生検骨格筋ホモジネートをSDS-PAGEにて分画し、抗Fas抗体との免疫反応性をウエスタンブロット法にて検討した。その結果、骨格筋においても、リンパ球ホモジネートとほぼ同位置(約47kd)にバンドが検出された。現在、前述のミトコンドリア脳筋症をはじめとする各神経筋疾患におけるFas抗原の発現量について、RT-RCR法とウエスタンブロツト法にて検討中である。 【.encircled4.】慢性型の成人T細胞性白血病の末梢血中リンパ球にて、核DNAのラダー形成とほぼ並行して、ミトコンドリアDNAのスメアの増加がサザンブロットハイブリダイゼーシヨンにて認められた。現在、ミトコンドリア脳筋症の剖検脳組織におけるミトコンドリアDNAの断片化の有無について、サザンブロツトハイブリダイゼーシヨン法とニツクエンドラベリング法にて検討中である。
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