研究課題/領域番号 |
05670645
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
重川 宗一 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 部長 (00113738)
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研究分担者 |
池田 俊太郎 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, レジデント
岩田 裕子 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 室員 (80171908)
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キーワード | 心筋症 / ハムスター / ジストロフィン / ジストロフィン結合蛋白質 |
研究概要 |
我々は、心筋症ハムスターを用いた本年度の研究で、心筋症心筋細胞には、膜機能蛋白質の膜分画への回収異常として探知される膜異常が存在すること、これには細胞膜裏打ち構造保持に関与する細胞骨格系蛋白質の異常が関与することを示した。とくに、重要な細胞骨格蛋白質であるジストロフィン及びその結合蛋白質群の細胞内含量に大きな異常があることが明らかになった。ジストロフィンは膜内在蛋白質であるいくつかのジストロフィン結合蛋白質(DAG)によって細胞膜に固定されていると考えられるが、心筋症ハムスター心筋細胞並びにこの動物の骨格筋細胞では、これらDAGのうち50kDa蛋白質が細胞膜から完全に欠損していること、ジストロフィンと他のDAGとの結合能が消失していることが明らかとなった。よく知られているようにDuchenne型筋ジストロフィー症ではジストロフィンの欠損により筋細胞壊死が起ることが確定している。心筋症ハムスター心筋細胞における50kDa蛋白質の欠損とジストロフィン関連蛋白質の異常は、これらが心筋症心筋細胞死の病因である可能性を強く示唆するものである。 本年度は、当初心筋症心筋細胞の膜異常をより一般的に検索するため、subtraction hybridization法を用いる心筋症心筋細胞に特異的なmRNAの選別・単離、並びに、細胞裏打ち細胞骨格蛋白質に対するモノクロナール抗体を作成することによる心筋症心筋に特異的に発現又は欠損する蛋白質の同定を目指した。これと並行して、細胞骨格蛋白質ジストロフィンを個別的な標的として、その異常の有無についての検索を行ったところ、このハムスター心筋細胞に上述のジストロフィン結合蛋白質の異常が検知され、そのため研究の主力をこのジストロフィン系の異常の解明に向けた。
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