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1994 年度 実績報告書

培養リンパ球を用いた先天性高乳酸血症の系統的酵素診断法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05670680
研究機関徳島大学

研究代表者

内藤 悦雄  徳島大学, 医学部, 助手 (30227706)

研究分担者 黒田 泰弘  徳島大学, 医学部, 教授 (20035471)
キーワード有機酸代謝異常症 / 先天性高乳酸血症 / 培養リンパ球 / 系統的酵素診断法 / 電子伝達系酵素異常症 / ピルビン酸脱水素酵素複合体欠損症
研究概要

正常対照から採取した培養リンパ球を用いて、電子伝達系酵素活性およびTCAサイクル酵素活性の測定法を確立した(内藤)。電子伝達系酵素活性は複合体I+III活性、複合体II+III活性、複合体IV活性を測定し、TCAサイクル酵素活性はαケトグルタール酸脱水素酵素複合体活性とフマラーゼ活性を測定した。これらの測定によりそれぞれの正常値が得られた(内藤)。また生検筋を用いてすでに電子伝達系酵素異常症と診断されていた患児から得られた培養リンパ球でも,これらの酵素診断が可能であった(黒田)。さらに培養リンパ球により電子伝達系酵素異常症と診断された患児から得られた生検筋を用いても,酵素診断が一致した(黒田)。
先天性高乳酸血症の中では頻度の非常に高い疾患である電子伝達系酵素異常症およびTCAサイクル酵素異常症の酵素診断が培養リンパ球を用いて可能となった。従来、先天性高乳酸血症の系統的酵素診断に用いられていた培養皮膚線維芽細胞に比して、培養リンパ球は全ての医療施設で容易に採取でき、容易に輸送できるヘパリン血から株化できるために、これまでに酵素診断が行えなかった多くの高乳酸血症患児の酵素診断が可能になった。さらに保因者診断も容易になり、家族内検索も行いやすくなった。さらに培養リンパ球は増殖が早いために、病因解明に必要なmRNAやミトコンドリアを得るために必要な大量の細胞も容易に採取できるようになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 内藤 悦雄: "培養リンパ球を用いたピルビン酸脱水素酵素複合体活性化障害の診断および保因者検索に関する研究" 日本小児科学会雑誌. 95. 1555-1558 (1991)

  • [文献書誌] 内藤 悦雄: "培養リンパ球を用いた先天性高乳酸血症のスクリーニング法に関する研究" 日本小児科学会雑誌. 96. 2409-2415 (1992)

  • [文献書誌] 内藤 悦雄: "培養リンパ球を用いたミトコンドリア電子伝達系酵素異常症の酵素診断法に関する研究" 日本小児科学会雑誌. 98. 1693-1698 (1994)

  • [文献書誌] Etsuo Naito: "Molecular analysis of abnormal pyruvate dehydrogenase in a patient with thiamine-responsive congenital lactic acidemia." Pediatric Research. 36. 340-346 (1994)

  • [文献書誌] Etsuo Naito: "Pyruvate dehydrogenase deficiency caused by a four-nucleotide insertion in the E_1α subunit gene." Human Molecular Genetics. 3. 1193-1194 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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