• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

小児における抗てんかん薬の体内動態モニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 05670696
研究機関北里大学

研究代表者

三浦 寿男  北里大学, 医学部, 教授 (60050465)

研究分担者 安保 純子  北里大学, 医学部, 助手 (70218361)
安保 賢一  北里大学, 医学部, 助手 (80202688)
細田 のぞみ  北里大学, 医学部, 助手 (80199504)
砂押 渉  北里大学, 医学部, 講師 (20171283)
白井 宏幸  北里大学, 医学部, 講師 (10154353)
キーワード抗てんかん薬 / 薬物体内動態 / 薬物血中濃度 / てんかん / アセタゾラミド / ゾニサミド / カルバマゼピン / カルバマゼピン・エポキサイド
研究概要

1.Sodium valproate(VPA),carbamazapine(CBZ)ならびにclonazepam(CZP)のうち2剤以上を使用しても発作の抑制が十分でないてんかん患者に,acetazolamide(AZA)を付加的に用い,AZA併用後の長期発作抑制効果を検討した.対象は症候性または潜因性局在関連性てんかん20例,症候性または潜因性全般てんかん6例,未決定てんかん11例の計37例で,全例月1回以上発作が持続していた.対象37例のAZA併用時の年齢は1歳5カ月〜17歳1か月(平均8歳1カ月),AZA併用中の観察期間は1カ月〜9年10カ月(平均1年8カ月)である.AZAは1日量10mg/kgから導入,経過によって20mg/kgまで増量したが,最終効果判定時のAZAの1日投与量は230±104mg,血中濃度は6.2±4.5μg/mlであった.AZAを併用後,37例中4例では3年以上の観察期間中発作が完全に抑制され,5例では6カ月以上発作が抑制されたがその後再発し,6例では6カ月以上にわたり発作頻度が50%以下に減少している.以上,難治性てんかんにAZAを付加的に用い,著効が得られる症例がある.
2.Zonisamide(ZNS)は腸管からの吸収が遅く,血中半減期が長いため,1日1回の投与でも,日内の血中濃度は比較的一定に保たれる.このZNS単剤1日1回投与法を行い,治療濃度域高値を保っても発作の抑制が困難なため,CBZを併用した5〜16歳(平均12歳1カ月)の潜因性局在関連性てんかん患児12例を対象に,両薬物間の血中濃度面での相互作用を検討した.また,このうち9例では,ZNSを漸減中止し,CBZ単剤治療となった後に,CBZならびに主要代謝物carbamazepine-10,11-epoxide(CBZ-E)の血中濃度を測定した.その結果,CBZの併用により,ZNS血中濃度は日内の最低濃度,最高濃度ともに,それぞれ35.4±10.0から22.2±9.8μg/ml,43.0±11.3から28.1±12.5μg/ml有意に低下した.しかし,CBZならびにCBZ-E血中濃度は,ZNS併用時とCBZ単剤治療時で明らかな変化を認めなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Miura,H.: "Developmental and therapeutic pharmacology of antiepileptic drugs" Jpn.J.Psychiatry Neurol.47. 169-174 (1993)

  • [文献書誌] 細田のぞみ: "小児の部分発作に対するzonisamide単剤1日1回投与法の効果と血中濃度" TDM研究. 10. 240-241 (1993)

  • [文献書誌] 安保賢一: "他剤無効なてんかん症例に対するacetazolamideの長期効果と副作用" 発達薬理・薬物治療研究会雑誌. 6. 14-16 (1993)

  • [文献書誌] Hosoda,N.: "once-daily dose of zonisamide monotherapy in the control of partial seizures in children with cryptogenic localization-related epilepsies:clinical effects and their pharmacokineticbasis" Jpn.J.Psychiatry Neurol.48. 335-337 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi