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1993 年度 実績報告書

川崎病疾患に於ける血管炎発生機序と好中球機能亢進

研究課題

研究課題/領域番号 05670716
研究機関国立小児病院

研究代表者

綱脇 祥子  国立小児病院, 国立小児医療研究センター・炎症, 研究員 (00211384)

研究分担者 倉辻 忠俊  国立小児医療研究センター, 炎症, 室長 (60051728)
柿沼 カツ子  東京都臨床医学総合研究所, 炎症, 部長 (30109946)
キーワード活性酸素 / NADPH oxidase / Affinity label / 慢性肉芽腫症 / サイトゾル因子
研究概要

好中球活性酸素生成系、すなわち、NADPH oxidase systemの構成因子として、細胞膜に存在するcytochrome b558のalphaおよびbetaサブユニット、Krev 1、さらに、サイトゾルに存在する、p47、p67およびrac p21の関与が報告されている。通常、このsystemは不活性型であり、細胞を刺激すると、これらサイトゾル因子が細胞膜へ移行して活性化され、NADPHから電子を受け取り、O^-_2を生成する。しかし、この集合した電子伝達系の入口であるNADPH結合タンパク質に関しては、まだ決着がついていない。さらに、p47、p67の機能も殆ど解明されていない。
NADPH結合部位に関して、サイトゾル側に存在するとするサイトゾル説が唱えられてきが、我々は、この説を否定した。最近、逆に、細胞膜に存在する分子量91Kのb558、betaサブユニット(gp91)が分子内にNADPHおよびFAD両結合部位を持つとするフラボシトクロム説が唱えられている。しかし、アミノ酸配列から推定されたものであり直接の証明はなされていない。そこで、我々は、NADPHアナログ、[^<32>P]2′,3′-dialdehyde NADPH(oNADPH)を合成し、膜画分をアフィニティーラベルしたところ91kではなく84kの位置に強いNADPH結合バンドを得た。この84Kタンパク質はgp91欠損型慢性肉芽腫症(CGD)患者から得た膜画分にも存在していた。以上の結果は、b558はNADPH結合タンパク質ではなく、細胞膜には、b558以外にも酸化還元因子が存在することを示している。
次に、p47、p67の機能を探るため、サイトゾルをGTPアナログ、[^<32>P]oGTPでアフィニティーラベルした後、これらサイトゾル因子に対する特異抗体で免疫沈降を行なった。抗p47抗体と異なり、抗p67抗体は、新奇p40タンパク質を免疫沈降させた。さらに、p40タンパク質は、各種カラムワークに於てp67と挙動が一致した。次に、CGD患者のサイトゾルを用いて同様の実験を行なったところ、p47欠損型では、正常と同じくp40は検出されたが、p67欠損型では確認されなかった。p40はサイトゾル中のプロテアーゼによるp67の分解産物ではなくp67と1:1に結合しており、freeな状態では存在していなかった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Mizunari,H.et al.: "Nucleoside-triphosphate bindingof the two cytosolic components of the respiratory burst oxidase system" Biochim.Biophys.Acta. 1220. 21-30 (1993)

  • [文献書誌] Ohyashiki,K.et al.: "Myelodysplastic syndrome evolving into a myeloproliferative disorder:one disease or two?" Leukemia. 7. 338-340 (1993)

  • [文献書誌] Tsunawaki,S.et al.: "NADPH-binding component of the respiratory burst oxidase system" J.Exp.Med.179. 291-297 (1994)

  • [文献書誌] Mizunari,H.et al.: "Activation of respiratory burst oxidase is accompanied by desensitization of p47^<phox>in nucleoside-triphosphate binding……" Biochem.Biophys.Res.Commun.198. 191-199 (1994)

  • [文献書誌] Tsunawaki,S.et al.: "A novel cytosolic component,p40 of respiratroy burst oxidase associates with p67 and is absent in patients with chronic……" Biochem.Biophys.Res.Commun.(in press). (1994)

  • [文献書誌] Takahashi,N.et al.: "FcgammaI and FcgammaIII on polymorphonuclear leukocyte in cord blood" Arch.Dis.Child. (in press). (1994)

  • [文献書誌] 綱脇祥子: "生化学実験法(瓜谷郁三ら編)" 学会出版センター(印刷中), (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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