類天疱瘡抗原(BPA)は自己免疫性水疱症である類天疱瘡患者の血清中に存在する自己抗体が認識する蛋白である。現在まで少なくとも2種類のBPAが同定されている。一つは分子量230kDaで、もう一つは分子量180kDaのcollagenである。本研究は、230kDaBPAの遺伝子の調節領域をcloningし、その発現調節機構を検索するために計画された。 平成5年において、始めにヒト230kDaBPAのcDNAの5 prime端約300bpをPCRにて増幅成功した。そのPCR産物をprobeとしてヒト、マウスのgenomic libraryをscreeningし、種々の陽性cloneを単離した。それらのcloneを種々の制限酵素で切断後、サザンブロット法にて陽性な断片をsubcloneした。そしてそれらのsubcloneの塩基配列の決定の実験を修了しつつあり、translation starting site近傍にあるinitial ATGがそれらのsubcloneに存在することを確認している。 平成6年度からは、調節領域に機能の解析を行う。
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