研究課題/領域番号 |
05670765
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
甲斐 倫明 東京大学, 医学部(医), 助手 (10185697)
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研究分担者 |
赤羽 恵一 公衆衛生院, 研究員 (80202521)
伴 信彦 東京大学, 医学部(医), 助手 (70251220)
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キーワード | 超高速CT / 第4世代CT / 皮膚線量 / TLD / 臓器線量 |
研究概要 |
超高速CT(IMATRON C100)の診断部位別の利用件数、代表的な診断方法についての撮影条件等について、アンケート調査を行ない、超高速CTが心血管系の撮影を目的として開発された機器であるにも拘らず、心血管系の検査は全体の13%に過ぎず、従来型CTの代用として腹部検査が全体の45%と多いことが判った。超高速CTによる、心臓診断および腹部診断の際の患者の入射面皮膚線量および臓器線量の測定を、TLD(Mg2SiO4)およびランドファントムを用いて行ない、(1)40スライスの腹部撮影時の患者の入射面皮膚線量の最大値は58.9mSvであること、(2)心臓検査(3つのモードによる200スキャンの撮影)時の患者の入射面皮膚線量の最大値は166.8mSvとなることが判った。1スライスの場合の皮膚線量の最大値は19mGyであったが、一連の検査の場合の皮膚線量の最大値は59mGyとなり、従来のCT検査による腹部皮膚線量と比べて高い。超高速CTの1スライスの幅を歯科用フィルムを用いて実際に測定したところ14mm(ファントム入射面)であり、名目上のスライス6mmに比べて2.3倍の幅となっていた。このために、隣り合うスライスでX線ビームの重なりが生じるとともに、前後約10スライスまでのスライスからの散乱線が寄与し、皮膚、臓器線量が大きくなると推定される。本年度の研究の結果、腹部検査および心臓検査の際の各臓器線量は従来型CTと比べて有意に高く、腹部検査において超高速CTを従来型CTの代替機として使用することは、医療放射線防護上問題であること、心臓検査への適用についても、適用の判断の再確認、および、患者の被ばく線量を減らすための努力が必要であることが判った。
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