肺標本とCP像の比較を各種びまん性肺疾患で行ない以下のような所見を得た。 1.特発性肺線維症(30例):CTでは両下葉主体で胸膜側肺野にスリガラス様から多発のう胞影を認めた。病理学的に前者は二次小葉内で斑状に広がる線維化病変、後者は径1cmまでの蜂窩肺に対応した。 2.膠原病に併発した肺病変(10例)、CT上蜂窩肺を認めるものとそうでない症例があった。後者は容量減少を伴なうスリガラス様影で病理学的にはUIP、cellular pneumonitis、UIP/BOOP hybridなどに対応した。RAでは以上の間質性肺炎と気道病変の合併例があった。 3.急性間質性肺炎(4例):CT上広汎なスリガラス様影、浸潤影を主体とし、経過と伴に浸潤影内部に微細で変形収束した細気管支透亮像を認めた。病理学的には硝子膜形成、間質及び腔内の炎症細胞浸潤、腔内器質化浸出物を認めた。数mm以下ののう胞から成る蜂窩肺を形成した例もあった。 4.BOOP(5例):CT上両側性にスリガラス様影、浸潤影を認めた。後者の内部に気管支透亮像を例外なく認めた。蜂窩肺は認めなかった。病理学的には間質及び腔内に炎症細胞浸潤、主として肺胞管及び肺胞に器質化浸出物を認めた。蜂窩肺は認めなかった。
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