研究課題/領域番号 |
05670778
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
坂口 俊也 神戸大学, 医学部, 助手 (90205732)
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研究分担者 |
児玉 明久 神戸大学, 医学部, 助手 (30252787)
糸氏 英一郎 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (90243302)
山崎 克人 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (50210381)
河野 通雄 神戸大学, 医学部, 教授 (60030938)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 放射線治療 / 治療計画 / CTシミュレーションシステム / MRI / MRシミュレーションシステム |
研究概要 |
悪性腫瘍の治療としての放射線治療を効率よく行うためには、病巣の立体的な把握が重要である。このためにX線CTを用いた三次元立体治療計画システム(CTSS)が開発され、日常に広く用いられている。しかし、日常診療においてCT画像のみでは病巣の正確な進展範囲を把握するのに十分とはいえないケースが多々ある。そこでCTより軟部組織のコントラスト分解能が良好なMRI画像を用いた治療計画システム(MRSS)を考案し、精度について基礎的な検討を行うとともに、実際に臨床に応用を行った。 MRSSの構成は、MR scanner(Phillips Gyroscan)、work station(GEYMS RT/Marker)、laser marking system(GEYMS RT/Marker option)、からなる。MRSSの操作手順はまず、MR装置で撮像した画像をwork stationに転送する。work stationのCRT上で各スライスにおける標的輪郭を決め、照射パラメータを入力する。計算された標的中心の位置はlaser maarking systemにて体表面に描出され、照射野はcomputed simulated film(CS film)に再構築される。治療器への照射野情報はこのCR filmで伝達される。 1)基礎的実験:1)ハード面の改良:MRの情報をwork stationに転送するために、floppy discを使用する方法を確立した。work stationの処理速度を向上させた。MR装置内にポインターを設置し、テーブルの平行性を補正した。2)ファントムを使った精度評価:アクリル性のファントムを作成しMRSSの精度を測定し、CTSSのそれと比較したところ、X、Y、Z軸の誤差は、0.3、0.6、0.8と良好で、磁場中心近傍での治療計画は臨床応用可能と考えられた。CTSSとの誤差は最大2mmであった。 2)臨床応用:頭部及び頭頚部領域の腫瘍の治療計画に実際に使用し、その精度をCTSSを使ったものと比較した。CTでは義歯や骨によるartifactのためや前治療により病変部の辺縁が不明瞭であった症例についてCTSSに比し容易に治療計画が行えた。
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