研究課題/領域番号 |
05670792
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
播磨 敬三 関西医科大学, 医学部, 助手 (20121973)
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研究分担者 |
河 相吉 関西医科大学, 医学部, 講師 (30152896)
赤木 清 関西医科大学, 医学部, 講師 (30098115)
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キーワード | 温熱 / RF波 / 血管形成術 / Thermal angioplasty |
研究概要 |
従来のThermal angioplastyの概念は90℃以上の熱エネルギ-を血管壁にくわえ、血管壁の亀裂を蒸着しようとするものであった。我々は、RF波を利用して60℃程度の熱エネルギ-を血管壁に加えることによりアテロ-ムを軟化させ、低いバル-ンの拡張圧で血管壁の亀裂を生じることなしに血管拡張を獲得しようとするものである。従来のPTA用バル-ンカテ-テルを用いたThermal angioplastyの技術はまだ確立されていない。今回、本院にある9M〓のRF発生装置でバル-ンを60℃とするための出力やバル-ン周囲の温度分布についてファントムを用いて検討した。つぎに、剖検体より摘出した正常あるいは動脈硬化性病変を有する大腿動脈に対し、低い圧でのThermal Balloon angioplastyとconventional PTAを施行し、血管経の拡張作用および血管壁の組織学的変化を検討した。 方法:食塩を満たした既存の5Fバル-ンカテ-テルのバル-ン側コネクタ-に、サ-モトロンRF8の電極を接続する。これを寒天ファントム内にいれ、カテ-テルの深さとRF波の出力を変化させて、60℃が得られる出力条件を測定した。 この時のバル-ン径は、摘出血管の1.2倍を選択する。1気圧でバル-ンを拡張させ、60秒間60℃となるようにRF波を照射する。一方、6気圧をかけるconventional PTAも同一血管の他の部位で行う。 これらの手技による血管の拡張率、血管壁の亀裂の有無及び深さ、内膜、中膜の組織学的変化、アテロ-ムの形態について現在、比較検討中である。また、動脈硬化性病変を有する血管のみでなく正常血管も含め、それぞれ5血管について熱による組織蒸着の様子を組織像で検討中である。
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