研究課題/領域番号 |
05670807
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
太田 龍朗 名古屋大学, 医学部, 教授 (00109323)
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研究分担者 |
伊藤 彰紀 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (80232429)
岡田 保 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00023771)
粥川 裕平 名古屋大学, 医学部, 助手 (20214570)
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キーワード | 睡眠覚醒リズム障害 / 睡眠相後退症候群 / 非24時間睡眠覚醒障害 / 思春期・青年期 / 社会不適応 / 予後 / 治療 / 発症頻度 |
研究概要 |
不登校や就業困難など社会不適応を示す持続性睡眠・覚醒リズム障害である、睡眠相後退症候群と非24時間睡眠覚醒障害の2群について、1981年以後種々の治療が行われた後の経過が追跡できた症例のうち、受診時20歳未満の思春期例10名と受診時20歳以上の成人例14名について調べ、前者がリズムの障害の改善が良く、後者では社会適応度に有意な改善が見られ、睡眠相後退症候群の合計21例では、睡眠のリズム障害度・社会適応度ともに有意な改善が見られたことを昨年度に報告したが、本年はその結果を論文にまとめるとともに、精神科領域を中心とした雑誌の総説などによって解説を加えることを行った。 一方、一昨年までの発現頻度の研究(課題番号03670561)の続きとして、米国ニューヨークでの高校生を対象とした睡眠調査で用いられたアンケートの日本語用改訂版を用いて愛知県下の高校生のうち、7,421名を対象に調査した結果を解析し、睡眠相後退症候群と疑われるものが0.4%存在することが明らかとなり、ノルウェーにおける一般人口を対象とした調査での当該年齢にあたるものの有病率とほぼ同じであることが明らかとなった。現在これらの結果をまとめた論文を準備している。またさらに他の症候群の有病率など詳細な分析を行い、欧米との違いなどを分析してこれらのリズム障害の原因および治療へのより有効な手かがかりが得られるように解明を進める予定である。
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