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1993 年度 実績報告書

うつ病におけるセロトニンレセプター神経伝達機構の分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05670815
研究機関大分医科大学

研究代表者

穐吉 條太郎  大分医科大学, 医学部, 講師 (00159344)

キーワードセロトニン / レセプター / カルシウム / アゴニスト / アンタゴニスト / 脱感作
研究概要

我々は5HT1Cレセプター遺伝子を導入した細胞を用いることで、5HT1Cアゴニスト、アンタゴニストを用いて細胞内カルシウム動員から5HT1Cレセプターの伝達機構を明らかにした。
5HTおよび5HTアゴニストは濃度依存的に細胞内カルシウムを増加させた。このED50は従来5HT2レセプターで報告されいるものより約5〜10倍近く高い親和性を示した。5HTレセプター・アゴニストのうちmCPP,DOIは5HTと同様の細胞内カルシウムの増加を示したが、8OHDPAT,RU24969による細胞内カルシウムの増加はごく軽度であった。また5HT1Cレセプターのアンタゴニストであるmianser in,mesulergine,ritanserinは5HTによる細胞内カルシウムの増加をほぼ完全に抑制したが、ketanserinの抑制力はこれらの薬物に比べて弱く、spiperoneはほとんど抑制しなかった。
5HTは継時的に5HTによる細胞内カルシウム増加を抑制した。すなわち5HT1Cレセプターは脱感作を示した。5HT1Cレセプターに対する5HTの細胞内カルシウムの増加は5HT2レセプターに比べて高い増加を示した。脱感作も短時間で急速であった。このことは5HT1Cレセプターが高い親和性を持ちレセプター以後の神経伝達に対して5HT2レセプターに比べて優位に働いていると思われる。Spiperoneが5HTによる細胞内カルシウム増加を抑制できなかったことは従来の報告とよく一致している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 穐吉條太郎: "CCKとパニツク障害" Molecular Medicine. 31. 104-105 (1993)

  • [文献書誌] Jotaro Akiyoshi: "Effects of Chronic Mianserin Administration" Prog.Neuropsychopharmacol & Biol.Psychiat. 18. 165-179 (1994)

  • [文献書誌] 穐吉條太郎: "5HT1Cレセプター遺伝子の発現細胞における細胞内カルシウム" 薬物・精神・行動. 13. 438- (1993)

  • [文献書誌] Konosuke Tsuchiyama: "Effects of Chronic Administratio n of Antidepressants" The Japanese Journal of Psychiatry Neurology. 46. 564-565 (1993)

  • [文献書誌] Jotaro Akiyoshi: "Paradoxical Increase of 5-Hydroxytryptamine 2 Receptor" Molecular Pharmacology. 43. 349-355 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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