グルココルチコイド作用調節機構に関する研究

1994 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 05670833
• 研究機関: 旭川医科大学
• 研究代表者: 田中 廣壽 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00171794)
• キーワード: 転写因子 / グルココルチコイド / DNA結合蛋白 / 分子生物学 / 内分泌学

研究概要

(1)グルココルチコイド受容体(GR)機能が多様な翻訳後修飾を受けることを明らかにした。中でも、金属イオン,酸化ストレスによってGRの主にシマライン残基が修飾され、GR機能を抑制することが明らかとなった。かかる知見は世界でも最初の報告であり持筆しうる業績といえる。
(2)GRとAp-1,CREBの相互作用を明らかにした。
GRはそのDNA結合部分を介してAp-1の作用を抑制していた。コラゲナーゼ遺伝子を用いた解析から、かかる相互作用の臨床的意義も追求した。一方、GRはCREBの作用をも修飾し、かかる相互作用が甲状腺疾患において重要であることを示す成績を得た。

研究成果

• [文献書誌] Takiyama Y et al: "The effects of hydrscotisone and Ru486(Mifepristne) on iodide uptake in porcine thyroid cills in primary culture" Endocrinology. 135. 1972-1979 (1994)
• [文献書誌] Tanaka H et al: "Relative glucocortioid potency revisited" Rheumatol Int. 14. 9-12 (1994)
• [文献書誌] Makino Y et al: "Paradoxycal derepression of collagerase gene espression by the antirhsumatic gold compound aurothiomalate" Mol. Pharmacol. 46. 1084-1089 (1994)
• [文献書誌] Fukawa E et al: "Homologous down・regulation of the glucocurtiroid receptor down modulates cellular horuone responsiaeness in hyman histiocytic lmhoma V937cells" Endocrine J. 41. 623-630 (1994)
• [文献書誌] 三浦貴徳,田中廣壽: "膠原病の免疫療法-理論と実践-" 炎症と免疫. 2. 80-87 (1994)
• [文献書誌] 田中廣壽ら: "胆汁酸と細胞内情報伝達" 消化器病セミナー. 56. 51-62 (1994)
• [文献書誌] 田中廣壽: "糖質コルチコイド薬" Modern Physician. 14. 1523-1525 (1994)