研究概要 |
直接的にhSHBG遺伝子制御を評価するため,hSHBG遺伝子のプロモーター領域のscreeningをヒトgDNA Cosmid Library (Lorist 2)を用いて行った.異なる長さのプロモーター領域を有すると考えられる2つのclone(2,5)について、Hind IIIにて消化後、religationを行った。次に、他の制限酵素(Bam HI, Bgl II, Eco RI, Pvu II, Stu II)単独、或いは、Hind IIIとの併用にて消化後、agarose gelに電気泳動し、その泳動形式からvector近傍のpartial restriction mapを作成した。さらに、Cosmid Mapping Kitを用いて、より詳細なvector近傍からのrestiction mapを作成した。その結果、より長い上流を有していると考えられたclone5を、pUC(Bam HI site或いはHind III siteに)にsubcloningし直した。Bam HI或いはHind IIIにてこのcloneを消化後、religationし(*)、これらcloneを以前に作成したprobe2にてscreeningし8ヶのcloneを得た。その内、最もpurityの高いと考えられたclone 82(Bam HI siteにsubclone),80(Hind III siteにsubclone)をBam HI, Bgl II, Eco RI, Hind III, Stu II, Xba Iにて消化し、同probe 2を用いてsouthern blotting解析を行った結果、これらcloneは上流約0.5Kbしか含まれていなかった。そこで、restriction map上、近位プロモーターに最隣接する2.2Kb,4.4Kb Hind III切断fragmentを得るために、元のclone5をHind IIIで消化後、agarose gelからこのfragmentを切り出し、DNAを抽出し、subclooningした(phSHBG-H1,H2)。また、近位プロモーターに最隣接するBam HI fragment 6.5Kbを得るために、先にpUCのBam HI siteにsubcloningされ、Bam HIで消化後religationしたpUC(*)をscreeningし、6.5Kbを含むclone(phSHBG-B1)を得た。以上より、hSHBGのgDNAのプロモーター領域約7Kbのcloningが完了した。今後、このcloneの詳細な解析を行う予定である。
|