研究概要 |
平成5年度には以下の検討(1〜3)を行った。 1.2型グルコース・トランスポータ(GLUT-2)遺伝子を真核細胞発現用ベクターに組み込み、ヒトインスリン遺伝子発現下垂体由来細胞(AcT-20)細胞にトランスフェクト、抗生物質培地にて選択し、ヒト・インスリン,GLUT-2両遺伝子発現AtT-20細胞を作成した。 2.ノザン・プロット法によりヒト・インスリン,GLUT-2両遺伝子発現AcT-20細胞のGLUT-2遺伝子のmRNAを検出した。 3.ヒト・インスリン,GLUT-2両遺伝子発現AtT-20細胞培養液中のインスリン、プロインスリン分画をラジオイムリアッセイ法及び高速液体クロマトグラフィー法にて測定した。 今後、ヒトインスリン、GLUT-2両遺伝子発現AtT-20細胞のインスリン分泌特性を以下のように検討する。In vitro perifusion systemを用い、ブドウ糖ステップ状負荷時の2相性インスリン分を測定し、膵ランゲルハンス島及び、灌流時のインスリン分泌動態と比較検討する。また、ヒト・インスリン、GLUT-2両遺伝子発現ArT-20細胞を糖尿病動物腹腔内に10^8個移植、各種ブドウ糖負荷時の血糖制御状態、インスリン分泌動態を検索、低血糖発症の有無を検討する。
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