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1993 年度 実績報告書

膵beta細胞の自己障害的cytokine産生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05670888
研究機関久留米大学

研究代表者

林 秀樹  久留米大学, 医学部, 助手 (50238119)

研究分担者 小田辺 修一  久留米大学, 医学部, 助手 (70194553)
キーワード1型糖尿病 / 膵島細胞 / tumor necrosis factor / interferon-gamma / nitric oxide
研究概要

私どもは1型糖尿病の膵島病変の成立に浸潤細胞および膵beta細胞自体が産生するtumor necrosisfactor-alpha(TNF-alpha)が関与している可能性を示してきた。TNF receptorには2種類のsubclassの存在が知られている。そこで、膵島細胞のTNF receptorのsubclassをRT-PCR法で検討したところ,正常マウス膵島細胞がTNF receptor type 1,type 2の両方のmRNAを有していることが示された。transgenic mouse由来のbeta-cell line(betaTC1)は同様に両typeのmRNAを発現していたが,alpha-cell line(alphaTC1)においてはtype 1のmRNAのみが認められた。TNFの細胞障害作用は主にtype 1 receptorによって媒介されると考えられているが,膵島においてtype 2 receptorがbeta-cellに特異的に発現しているとすると,1型糖尿病膵島のbeta細胞選択的な病変の成立にtype 2 receptorが関与している可能性がある。
TNF-alphaは単独では膵島細胞障害作用が弱いが,IFN-gammaとの併用すると著明な細胞障害作用を示す。しかし,この協調作用の機序はこれまで明かではなかった。私どもはTNF-alpha,IFN-gammaの両者を併用するとマウス膵島細胞のnitric oxide(NO)産生を引き起こすことを明らかにし,このNO産生作用がマクロファージ型のNO合成酵素のmRNA誘導によることを証明した。NO産生を阻害することにより細胞障害を抑制できたことから,NOがeffector moleculeとして作用していると考えられる。今後,NODマウス等を用いてin vivoでのNO合成酵素の誘導を検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kentaro Yamada,Hideki Hayashi et al.: "Effects of free radical scavengers on cytokine actions on islet cells." Acta Endocrinologica. 128. 379-384 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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