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1994 年度 実績報告書

悪性眼球突出症の原因と治療に関する分子生物学的研究-外眼筋64kDa抗原のcDNAクローニング-

研究課題

研究課題/領域番号 05670889
研究機関久留米大学

研究代表者

広松 雄治  久留米大学, 医学部, 講師 (10201740)

研究分担者 野中 共平  久留米大学, 医学部, 教授 (80028547)
蒲地 順子  久留米大学, 医学部, 助手 (80261072)
長澤 徳子  久留米大学, 医学部, 助手 (60261070)
佐藤 正幸  久留米大学, 医学部, 助手 (90215848)
キーワードバセドウ病眼症 / 外眼筋抗体 / cDNAクローニング
研究概要

私どもはこれまでにMRIにてバセドウ病眼症患者の外眼筋の腫大やELISA法、ADCC法、Westrm blot法にてバセドウ病患者血清中に、外眼筋に対する自己抗体の存在を報告し、さらに免疫組織染色法にて、外眼筋がHLA-DR抗原やheat shok protein 70を発現していることを明らかにし、外眼筋が本症の病因に重要な役割を果たしている可能性を指摘してきた。そこで今回は外眼筋自己抗原を同定する目的で、バセドウ病眼症患者血清および外眼筋64kDa抗原を兎に免疫して作った抗血清をプローブに、ヒト骨格筋および外眼筋のcDNAライブラリーをスクリーニングした。
結果:
1)骨格筋のcDNAライブラリーからは陽性クローンは分離できなかった。
2)ヒト外眼筋cDNAのクローニングはアメリカのDr.Wall(Allegheny-Singer Research Institute、 Pittsburgh、PA)の協力を得て行った。約200〜600bpの4個のクローンを得た。この内1個(S13)はTAクローニング後にcDNAのsequencingを行った。その結果、得られたcDNAは612bpのIgE binding proteinのcDNAと判明した。他のクローンについては現在解析中である。
3)Dot blo法にてS13より得られた融合蛋白と患者血清との反応性を検討したところ、バセドウ病眼症患者20例中11例に陽性反応がみられた。一方健常人では6例中1例に陽性反応がみられた。
考察:
現在のところバセドウ病眼症におけるIgE結合蛋白の存在の意義は不明であるが、これまでバセドウ病眼症患者の外眼筋にIgEの沈着があるとの報告やバセドウ病が花粉症などのアレルギー性疾患罹患後に増悪することも報告されており、これらの点からも後眼窩組織におけるIgE結合蛋白の存在は興味深い。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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