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1993 年度 実績報告書

ヒト巨核球の成熟機構の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 05670934
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

寺村 正尚  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40188686)

キーワード巨核球産生 / 巨核芽球性白血病 / myb / Evi-1
研究概要

巨核芽球性白血病細胞株であるCMK、赤白血病細胞株であるK562についてRT-PCR法を用いて数種のプロトオンコジンの発現について検討した。その結果、両細胞株ともに、mybの発現が認められた。そこで18merのmybのantisenceおよびsence oligomerを作成し、細胞に添加培養し、^3Hチミジン取り込み法により増殖に対する影響を検討した。K562では増殖の抑制が認められたが、CMKでは増殖の抑制が認められなかった。以上より、巨核芽球性白血病細胞の増殖機転にはc-mybが関与していない可能性が示唆された。正常ヒト巨核球においてはc-mybのアンチセンスオリゴヌクレオチドを添加すると巨核球コロニー形成および成熟(ploidyの増加)が抑制されるとの報告もある。しかし今回の検討では巨核芽球性白血病細胞株CMKにおいてmybは発現していたが、mybのアンチセンスにより増殖が抑制されなかった。以上より正常および異常な巨核球造血においては、その増殖機構が異なっている可能性が示唆された。この点について今後さらに検討する必要があると考える。また正常巨核球の成熟に伴い発現するプロトオンコジンについて検討する予定である。
また巨核球系細胞における転写因子の発現についても検討した。CMKでは転写因子の一つであるEvi-1の発現が認められたが、K562および巨核芽球性白血病細胞株Meg-01では発現は認められなかった。またK562はPhorbol 12-myristrate 13-acetate(PMA)により巨核球系に分化することが知られているが、PMAにより分化を誘導してもEvi-1の発現は認めなかった。今後、正常の巨核球の成熟におけるEvi-1、あるいはその他の転写因子の発現の有無について検討する予定である。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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