• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

PCR-クローニング法による新しい癌抑制遺伝子の単離・同定

研究課題

研究課題/領域番号 05671009
研究機関愛媛大学

研究代表者

木村 茂  愛媛大学, 医学部, 教授 (30036462)

研究分担者 渡部 祐司  愛媛大学, 医学部, 助手 (20210958)
佐藤 元通  愛媛大学, 医学部, 講師 (50162491)
キーワードPCR / Differential Display / Cloning / Cancer cell lines
研究概要

細胞の分化および増殖の異常によって細胞が癌化することが知られているが,本研究では分化および増殖に関連した新規遺伝子を単離することを目的とした.方法としてはPCRを利用したdifferential display法を用いた.前立腺癌細胞株であるLNCaPに細胞分化誘導因子であるPMAを添加したものと,無添加のものを用いて,differential display法により発現の差のあるバンドをひろいあげた.これらをゲルより切り出してサブクローニングを行い,シークエンス反応にて塩基配列を解読してデータベースに照会したところ,多数の新規遺伝子断片と思われるクローンが単離された.次に,これら遺伝子断片をプローブとして用いて各種癌細胞株での発現をノーザンブロットで確かめたところ,3つのクローンについては明らかな発現が認められた.まず,クローン9は大きさが約1.7kbと推定され,用いた全ての細胞株に強い発現を認めた.アミノ酸配列ではチロシン脱リン酸化酵素との間にホモロジーが認められた.クローン16-5の大きさは約3.7kbと推定され,これもすべての細胞株に非常に強い発現が認められた.これら2つのクローンは細胞の種類を問わず生存に不可欠な遺伝子である可能性が高いと思われた.クローン15-1は約3.8kbの大きさと推定され,PMA処理したLNCaP細胞でのみ発現が認められ,ほかの細胞株やPMA無処理のLNCaP細胞では全く発現が認められなかった.今後,これらのcDNAの全長を単離し,機能的な解析を行う予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 明比 俊: "非遺伝性大腸腺腫および腺癌で発現されるAPC遺伝子産物の解析" 愛媛医学. 15. (印刷中) (1996)

  • [文献書誌] 木藤 克己: "ヒト乳癌及び化学発癌ラット乳癌における癌抑制遺伝子p53の突然変異の解析" 愛媛医学. 13. 114-126 (1994)

  • [文献書誌] 木藤 克己,他: "神経芽腫におけるp53遺伝子及びK-ras.N-ras遺伝子の点突然変異の検討" 小児がん. 29. 295-297 (1992)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi