研究課題/領域番号 |
05671025
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
榎本 耕治 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70051365)
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研究分担者 |
石井 誠一郎 川崎市立川崎病院, 外科, 医長 (00146614)
田村 光 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30227285)
池田 正 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70124930)
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キーワード | 乳癌 / 骨転移 / 骨吸収促進因子 / IL-B / Bisphosphonate / C-SST-2細胞 |
研究概要 |
SHラットの両側腎動脈をクランプして左総頸動脈より胸部大動脈内に留置したcanuleよりcSST-2細胞1x10^5個を注射し、継時的に骨を組織学的に観察した。注射後2週目で60%に骨髄内の微小転移巣を認め、注射後4週目で78%に骨破壊を伴う骨転移を認めた。cSST-2細胞より骨転移能の高いSublineの選別は現在進行中であるが、親株と明らかに異なった形質をもつ細胞の樹立には至っていない。骨基質よりの細胞収量の少ない点が研究遂行上の遅れを招いている。今後、より多くの転移巣を処理して癌細胞の収集を行なう必要がある。 cSST-2細胞の骨親和性に関しては、ラット胎児骨の培養上清を用いたBoyden chambersystemによるinvasion assayの結果、癌細胞の遊走性および再生基底膜への湿潤能が増加していることが判明した。正常骨組織におけるremoldingの過程と骨転移における骨収収過程との対比および骨吸収促進因子の役割を明らかにし、また、その抑制による骨転移進行の阻止の可能性を探る目的で^<45>Caで、labelされたラット胎仔の管状骨をIL-B(10ng/ml)と3日間器官培養し、mediumに放出された^<45>Caの%releaseを測定した。その結果40。5%で対照群25。6%に比較して高く(p<0.05),また、この際、IL-B(10ng/ml)にBisphosphonate(10^<-4>M)を加えることにより24.7%に抑えられた。つまり、〓進している骨吸収はBisphosphonateによって抑制され得ることが In vitroで証明された。
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