研究概要 |
我々はPCR-SSCP法を用いて消化器癌の末梢血中遊離癌細胞を検出し、血行性転移の早期診断を行うことを目的としている。これまでPCR-SSCP法の基礎的実験条件を確率し、胃癌および結腸癌細胞株を検討した。その結果、MKN-1(P53exon5)とSW-480(P53exon8,K-ras codon12)に点突然変異を認めた。この細胞を用いて検出可能な細胞数を検討したところ、十数個の癌細胞があれば検出可能であることが判明した。 次に、末梢血から癌細胞のみを効率よく分離する方法として、Mgnetic cell separation法を試みた。anti-human CD45モノクロナル抗体と、免疫磁気ビーズ標識anti-mouse IgG抗体を用いたところ、約90%の純度で癌細胞のみを分離できた。 現在、in vivoの実験モデルとしてヌードマウスを用いて、さらに臨床検体(進行消化器癌患者の門脈血)を使用した検討を進めている。
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