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1995 年度 実績報告書

ARDSにおけるグルタチオンredoxとミトコンドリアCa^<2+>代謝異常との関連

研究課題

研究課題/領域番号 05671034
研究機関関西医科大学

研究代表者

武山 直志  関西医科大学, 医学部, 講師 (00155053)

キーワードARDS / lipopolysaccharide / L-NAME / NO
研究概要

Acute respiratory distress syndrome(ARDS)は、lipopolysaccharide(LPS)などにてマクロファージ並びに血管内皮細胞が活性化され、肺毛細血管周辺の炎症カスケードが進行しその結果、血管内皮細胞障害が引き起こされ発症すると考えられている。しかしながら炎症性mediatorの一つであるnitric oxide(NO)のARDSにおける関わりは、現在のところ明らかになっていない。最近はNOの吸入を肺高血圧症の治療に用いている施設もあるが、その細胞障害性も当然考慮されねばならない。今回は、このNOが、血管透過性亢進を引き起こすmediatorの一つとして関与しているか否かを明らかにするために以下の検討を行った。モルモットに0.5mg/kg体重のLPSを静注することにてARDSモデルを作製した。肺血管透過性はサンプリングの2時間前に静注したFITC標識dextranのBALF内への漏出量にて判断した。また肺組織中のINOS,cNOSは、[^<14>C]arginineの[^<14>C]citrulineへの変換率にて測定した。LPS投与後2時間ですでに透過性の亢進が認められ、6時間後には前値の約3倍の増加を示した。血液中NO_2+NO_3量および肺のiNOS活性は、前値と比べ投与後4時間後に2倍、6時間で3倍の増加を認め、iNOSの活性がLPSにて亢進していることが明らかである。L-NAMEを前処置したところ、亢進した透過性および増加した血中NO_2+NO_3量はいずれも有意に制御された。すなわちLPS投与後、炎症性サイトカインにて肺においてiNOSが誘導された。その結果過剰なNOが産生され、肺血管透過性亢進が惹起されたと推測された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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