目的:小腸移植の際外来神経の絶たれた条件下で移植片の壁内神経の変化を電気生理学的手法を用い移植後4週目までの短期観察群、移植後2年目の長期観察群と経時的に検討した。 方法:Lewisラットを用いMonchik&Russelの方法に準じてSyngeneicに全小腸移植を行った。短期、長期観察群共に空腸を採取し、表面灌流装置に懸架し、電気刺激を加え各種遮断薬を用い、等尺性に筋条片運動を記録し比較検討した。 結果:1.短期観察群では移植後2週目迄は、コリン作動性分画の割合が増加、4週目では、逆に減少、それに変わる非アドレナリン・非コリン作動性分画の割合が増加した。 2.移植後、2年目の長期観察群においても非アドレナリン・非コリン作動性分画の割合が増加しており、依然ムスカリン受容体の感受性の低下が続いていることが示唆された。
|