研究概要 |
FCIC《解凍後の培養で形成したいわゆる“pseudoislet"(分散ラ島細胞の凍結-解凍後の“pseudoislet")》は,インスリン分泌能の検索においても,十分な反応性を示した。FCICのインスリン含有量,DNA含有量の測定を行い,その量的変化を検討したところ,FCIC群は対照に比し,インスリン含有量およびDNA含有量において若干の減少を認めた。しかし,ラ島細胞1個あたりのインスリン含有量を反映する“インスリン含有量/DNA含有量"をみると有意差は全く認めなかった。 ところで,凍結保存されたラ島細胞に免疫原性の減弱化が得られたか否かは,問題となるところであり,これらの点について,EDTA-ディスパーゼ処理によって得られた各試料の抗原蛋白を含む細胞膜蛋白の変化について,SDS‐PAGEにて検討した。 その結果は,FCICに免疫原性の修飾効果が得られたと思われたので,さらにこの免疫原性の修飾効果を検討するために,次年度FCICの同種異系移植を試みる。
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