研究課題/領域番号 |
05671085
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
安藤 暢敏 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90101972)
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研究分担者 |
田村 明彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00227274)
辻塚 一幸 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70227403)
篠崎 浩治 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40235544)
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キーワード | ハイブリッド型人工食道 / 正常ヒト食道上皮細胞培養 / コラーゲンゲル培養 / 組織再構築型人工食道 / 移植 / 培養人工食道 |
研究概要 |
細胞培養法を応用したハイブリッド型人工食道の開発の可能性を検討するために、以下の実験をおこなった。 1.ヒトの食道粘膜から食道上皮細胞を分離し、正常ヒト食道上皮細胞の初代培養を行なった。ディスパーゼを用いることにより、重層扁平上皮層を容易に回収できた。KGM(Keratinocyte Grow th Medium)を用いてヒト食道上皮細胞は培養可能であった。 2.食道上皮細胞のコラーゲンゲル培養をおこなった。無血清培養から血清添加培養の2段階培養法、およびコラーゲンゲル浮遊培養法を用いて、数層に重層化する培養細胞シートが作製できた。 3.培養細胞シートをヌードマウス広背筋表面に移植した。16例全例生着し、コラーゲン層内の新生血管の出現と培養細胞層の重層化が観察された。 4.培養細胞シートをヌードラット広背筋弁に移植して、広背筋弁と培養細胞からなる管腔構造の作製を試みた。16例中10例(62.5%)に生着を認め、最長28日目まで観察したところ内腔が重層化した食道上皮細胞で裏打ちされた管腔臓器(ハイブリッド型人工食道)が再構築された。ラミニン抗体を用いた特殊染色および電顕にて基底膜の形成が確認された。 5.あらかじめPGAメッシュ包埋したコラーゲンゲル上で食道上皮細胞を培養し、invitroで管腔構造を作製した(培養人工食道)。培養人工食道をヌードラット広背筋弁に被覆移植したところ、内腔が重層化した食道上皮に裏打ちされた管腔臓器の再構築された。
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