研究課題/領域番号 |
05671086
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
寺本 龍生 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00146713)
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研究分担者 |
捨田利 外茂夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10216145)
渡邉 昌彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80146604)
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キーワード | 便失禁患者 / 持続電気刺激 / 肛門括約筋再建 / 臨床応用 |
研究概要 |
本年度は肛門括約筋機能の廃絶した患者に対して肛門括約筋欠損部に本来の機能を有した肛門再建を目的として、前年度までに家兎を用いて得られた実験結果にもとずいて、肛門括約筋が欠損した患者の会陰部に自家薄筋を移植し持続電気刺激を加えることにより肛門機能を再建する臨床的応用を行い以下の結果が得られた。 1. 55歳の女性で下部直腸癌に対し、十分な説明のもとに患者の同意を得た上で直腸切断術を行いS状結腸を会陰部創に縫合し、1時的人工肛門を作成した。第1期手術後2週目に薄筋を剥離し支配神経に電極を埋め込み、Medtronic社製電気刺激装置(Interstim^<TM>)を埋没装着した。6週間の持続電気刺激(10HZ)後、薄筋をS状結腸吻合部上周囲に巻き付け対側の坐骨結節に縫着した。約2カ月後、100cmH_2Oの肛門内圧が得られたところで人工肛門を閉鎖し排便を開始した。 2.患者の術後肛門機能は排ガスの制御は不能であったが便失禁は認めていない。頻便を訴えたが1日1回の洗腸により解決している。
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