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1994 年度 実績報告書

硬変肝切除後の肝再生に果たすグルタミンと肝細胞成長因子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 05671089
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

藤田 哲二  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60209062)

キーワード肝再生 / 肝細胞成長因子 / グルタミン
研究概要

当初、Thioacetamideを20週間投与して作製した肝硬変ラットを用いて実験を施行したが、2/3肝切除によって半数以上が死亡したため、thioacetoamideの投与期間を10週間とし、肝切除範囲も30%に縮小した。このモデルでHGFの肝再生促進効果を検討した。HGFの投与経路は腹腔内投与とし、投与量は100ng/kg/hとした。肝の機能的再生量の指標として術後1、2日目にICGクリアランスメータによって色素排泄能を測定した。術後1日目に色素排泄能は術前の50%まで低下したが、HGF投与による排泄促進効果は認められなかった。また術後3日目にbromodeoxyuridine投与によるS期細胞の標識率を測定したが、両群間で差を認めなかった。
現在、HGFとグルタミンの同時投与による肝再生効果を検討している。
現在までの実験で、HGFのin vivoでの肝再生促進効果は実証できなかった。HGFは肝細胞に特異的な成長因子と考えられていたが、現在では生体内の各種上皮細胞に作用することが確認されている。また、HGFの肝細胞への作用は受容体を介し,co-mitogenと協調して行われることが示されている。これまでの実験でnegative dataしかでなかった一因にHGFの単独投与があったと思われる。従って今後HGFとTGF-α、angiotensin、グルタミンなどのmitogen、co-mitogenと併用投与し、肝再生促進効果を検討すべきであると思う。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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