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1993 年度 実績報告書

直腸癌における神経接着分子(NCAM)の意義、特に神経温存術の適応について

研究課題

研究課題/領域番号 05671101
研究機関久留米大学

研究代表者

白水 和雄  久留米大学, 医学部, 講師 (20216203)

研究分担者 笹富 輝男  久留米大学, 医学部, 助手 (20196190)
荒木 靖三  久留米大学, 医学部, 助手 (10184277)
諸富 立寿  久留米大学, 医学部, 助手 (80166462)
キーワード神経接着分子 / 自律神経温存手術 / 神経周囲侵襲 / 直腸癌
研究概要

本研究は神経接着分子(NCAM)に着目し、自律神経温存術の適応の指標をみいだすものであるが、現在までに以下の結果を得た。
初年度の予定どうり、現在までに約30例の直腸癌症例が検索できた。
まず手術前にpunch biopsyによって十分な生検組織を採取し、凍結切片を作製した。抗NCAM抗体を用い、ABC法による免疫組織染色を行いNCAMの存在を検索した。次に、自律神経を温存せずに直腸癌の手術を施行した。手術後、切除標本の完全な全割組織切片を作製(連続切片も作製)し、詳細な病理学的構築図を描いた。手術前に生検材料から判定したNCAMと切除標本の病理組織構築図を対比し、NCAMと神経周囲侵襲との関連性を検討したところ、まだ、症例数が少ないために有意な関連性は出ていないが、ある程度関連ある傾向が出ており、今後症例数を増加させれば、期待される結果が出そうである。また、神経周囲侵襲以外の病理学的な生物学的悪性度因子(組織型、静脈侵襲、リンパ管侵襲、炎症細胞浸潤、局所浸潤増殖様式)との関連性についても検討したが、症例数が少ないために、有意な関連性は認められていない。また、正常な自律神経の走行と対比しながら神経周囲侵襲の分布図を完成させる予定であるが、神経周囲侵襲をきたす症例が少ないために新しい知見を得るまでには至っていない。
今年度は、初年度に引き続き症例数をさらに増やし、初年度と同様の検索を行う。約80例をもって終了し、データの生理を行い、すべての所見をコンピュータに登録する。その後、手術前に判定したNCAMが神経周囲侵襲を予測できる指標となり得るか否かについて、林の数量化理論II類、Coxの比例ハザードモデル等の多変量解析プログラムを用いて解析する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 笹富,輝男: "直腸癌における神経接着分子(NCAM)の臨床病理学的研究とくに神経周囲侵襲との関連性" 日本大腸肛門病学会雑誌. 47. 12-22 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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