研究課題/領域番号 |
05671109
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
宮村 治男 新潟大学, 医学部, 講師 (30166194)
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研究分担者 |
建部 祥 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
渡辺 弘 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (10240516)
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キーワード | 骨格筋ポンプ / 電気刺激 / 耐疲労性 / 活性化傍細胞 / 塩酸ブピバカイン |
研究概要 |
実験は体重2〜2.5kgの雄白色家兎を用いた。大胸筋とシリコンを利用した骨格筋ポンプ(SMV)を作製し、大胸筋支配神経に縫着したペースメーカーリードを介して電気刺激装置より3V、5Hzの連続低頻度電気刺激を約4週間行った。刺激を行わないものをコントロール群とした。模擬循環回路に接続して、各種の刺激条件により大胸筋を収縮させ、経時的にSMVの出力圧、疲労曲線を計測し、電気刺激による収縮力、疲労耐性の推移を検討した。又両群の大胸筋をATPase染色を行い、速筋線維、遅筋線維の含有率、及び線維の断面積を計測し組織学的変化について検討した。 この結果、1)広背筋を用いた従来法と同様な速やかな遅筋線維への転換が行われ、大胸筋は耐疲労性を獲得した。2)従来法にみられた電気刺激による収縮力の低下が本法では認められず、むしろ速筋線維、遅筋線維とも経時的に収縮力が増加した。3)組織学的には従来法で認められた筋線維の萎縮が認められず、逆に速筋線維、遅筋線維とも筋線維断面積の増加が認められた。 又、塩酸ブピバカインで処理後の骨格筋に於いて同様の電気刺激を行ったところ、4)塩酸ブピバカインで処理されていない群に比して有意に短時間に速筋から遅筋への筋線維の転換が観察された。5)しかしながら、筋の収縮力は塩酸ブピバカイン処理により有意に低下した。
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