研究課題/領域番号 |
05671117
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川田 博昭 大阪大学, 医学部, 助手 (40234075)
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研究分担者 |
新谷 英夫 大阪大学, 医学部, 助手 (10243221)
島崎 靖久 大阪大学, 医学部, 講師 (60116043)
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キーワード | 心筋肥大 / 細胞内カルシウム / 細胞内ナトリウム / 心筋虚血 / 細胞内pH / 心筋保護 |
研究概要 |
本年度までの研究は、ラット潅流心モデルを用い、通常の心筋保護法ではその保護効果に問題を有する肥大心における細胞内イオン(Ca,Na)動態、および細胞内pHの変動を通常の再潅流施行時との比較において検討すること、ならびに虚血中の細胞外pH環境を変化させた状態でのCaイオン動態の検討を重点的に行い、以下の成果が得られた。 (1)腹部大動脈-大静脈に短絡を作成した後4週を経過させることにより心筋重量が2倍になった肥大心筋群では、虚血20分後の細胞内Caの上昇は正常心筋に比し有意に高値であった。また、再潅流5分後の細胞内Ca濃度は、肥大心筋群で正常群に比し有意に高値であった。 (2)肥大心筋群においても正常心筋群と同様、再潅流時にterminal cardioplegiaを施行することにより再潅流時に発生するCa濃度の一過性上昇が抑制され、terminal cardioplegia非施行時に比し早期に細胞内Ca濃度が正常化され、再潅流後の心機能回復率も有意に高値となった。 (3)正常心筋群の無酸素-再酸素化モデルにおいては再潅流時に細胞内pHの二峰性の変化が認められた。再潅流直後に一過性にpHの低下を認め10-15分後にかけて次第に上昇した。〓(4)ラット潅流心の無酸素-再酸素化モデルにおいて細胞内Naの変化についても検討した。その結果、細胞内Na濃度は虚血20分後に虚血前値と比し有意に上昇した後、再潅流10分後に正常化することが明らかとなった。
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