研究課題/領域番号 |
05671118
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
澤 芳樹 大阪大学, 医学部, 助手 (00243220)
|
研究分担者 |
福嶌 教偉 大阪大学, 医学部, 助手 (30263247)
門場 啓司 大阪大学, 医学部, 助手 (00185886)
|
キーワード | Myocyte / Eudothelial cell / reperfusiou injuvy / Neutrophil / complement |
研究概要 |
本年度は、昨年度開発したラット心の逆行性潅流およびpercollによる分離分画法により得た冠血管由来血管内皮細胞を2代目まで継代培養し、心筋虚血再潅流後冠血管内皮細胞障害におけるNOの役割を血管透過性及び好中球活性化の点からin vitro実験系を用いて検討した。 6時間の低酸素化の後再酸素化しこのとき好中球、L-arginine、Nitroprussideを添加し1時間のincubation後、血管透過性、chemiluminescence値、好中球の接着率を測定した。 低酸素状態は、培養細胞を機密性ボックスにいれpalladium catalystに水を加えて、酸素を消費し水素と二酸化炭素を発生させて作成した。 血管透過性は、上層のcollagen membrane上に血管内皮細胞が一層になるまで培養しFITC-albuminをtracerとし、下層に漏出してきたalbuminを蛍光分光分析器で測定した。 chemiluminescence値は35mm dish上の内皮細胞に好中球を添加した後、ルミノール依存性化学発行をLuminometerで測定した。 好中球の接着率はPKH2により蛍光ラベルした好中球を添加し、内皮細胞に接着した好中球の蛍光強度を測定し投与好中球の総数に対する割合で接着率とした。 血管透過性は6時間低酸素に好中球を加えた群で有意に増加した。これはL-arginine、Nitroprussideの添加により有意に軽減された。chemiluminesence値、好中球接着率は6時間低酸素により有意に増加し、L-arginine、Nitroprussideの添加により有意に軽減された。 以上より、虚血再潅流時の好中球の血管内皮細胞への接着及び活性化と血管透過性の上昇は血管内皮からの分泌低下が関与していることが示唆された。
|