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1993 年度 実績報告書

血液濃縮能を有する人工肺の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05671140
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

西田 博  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50147427)

研究分担者 高沢 有文  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40201595)
遠藤 真弘  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20075302)
小柳 仁  東京女子医科大学, 医学部, 主任教授 (90138884)
キーワード膜型人工肺 / 限外ろ過 / 血液濃縮器 / 外部灌流型 / 酸素化能
研究概要

直径6.5cm、長さ20cmのハウジングの中央に血液流路を、そしてその外側に血液濃縮器用の中空糸を、さらにその外側に酸素化用の中空糸を同心円状に配列し、使用した中空糸とその膜面積から予想されるろ過効率、酸素化能の何割が達成できたかを牛血を用いて検定した。この達成率は、使用した中空糸の何割が有効に使われたか、つまり、いかに血液を均等にdead spaceなく配分したかに大きく左右される。血液の流れはどちらかの部分をシャントしてしまうことのないように両パーツは直列関係となるようにした。試作第1号器では、血液は中央の血液流路に設けた側孔を出て糸を垂直方向に通過するような流れとしたが、この流し方では、糸の両端の外側部が大きなdead spaceとなるため良好な値が得られなかった。そこで試作第2号器では、血液は中央流路の近位端の側孔からまず、血液濃縮用の糸をその長軸方向に流れ、その遠位端から酸素化部にはいりその中を逆方向にやはりその長軸方向に流すように変更し酸素化能336ml/分(血液流量6L/分)、ろ過速度6.2L/時(血液流量、4L/分、Ht25%)とほぼ満足し得る結果を得ることができ、第31回日本人工臓器学会にて発表した。血行動態への影響から流量をあまり高流量とし得ない通常の状態で行う内部灌流型の血液濃縮器と違い、人工心肺下ではきがねなく高流量とし得ること、および外部灌流型の膜型肺との連結性の観点から、血液濃縮器の部分も外部灌流型とする全く新しい発想に基づき、大流量を血液濃縮に灌流することに成功しろ過速度の著しい向上を得た。試作第2号器では、除水、酸素化ともに満足し得る性能を得たが、一方で血液通過距離(one passに要する時間)がのびすぎて、その結果、圧力損失が大きくなりすぎるという問題が生じた。血液流れの改善、各部の性能アップにより解決可能と考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西田博: "限外ろ過機能を有する新しい膜型肺-“人工腎肺"の開発" 人工臓器. 23. 234-237 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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