研究課題/領域番号 |
05671151
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
久保田 紀彦 福井医科大学, 医学部, 教授 (70092781)
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研究分担者 |
佐藤 一史 福井医科大学, 医学部, 助手 (60187177)
兜 正則 福井医科大学, 医学部, 助手 (80169599)
河野 寛一 福井医科大学, 医学部, 講師 (90126574)
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キーワード | 脳腫瘍 / 神経膠腫 / 浸潤 / メタロプロテイナーゼ |
研究概要 |
1.in vitro実験系での検討-Matrix metalloproteinase-2(MMP-2)を恒常的に多量に分泌するT98G悪性神経膠腫細胞は細胞外基質成分に対し浸潤性を有し、MMP-2の分泌量の少ないA172悪性神経膠腫細胞ではこの性質がみられなかった。またこの2つの細胞株間においてMMP-2のインヒビターの1つであるtissue inhibitor of metalloproteinases-1(TIMP-1)の分泌量に差異はなかった。しかし、もう1つのインヒビターであるTIMP-2に関してはT98Gにおいてその分泌はみられなかったが、A172はTIMP-2を分泌し、しかも細胞外基質成分によりその分泌量が増加した。さらにT98Gの浸潤性は外因性のTIMP-1、TIMP-2により抑制された。これらの結果より悪性神経膠腫細胞の浸潤性へのMMP-2の関与およびMMPインヒビターの悪性神経膠腫に対する抗腫瘍薬としての可能性が示唆された。 2.in vivo実験系での検討-ヌードマウスにT98G細胞を脳内または皮下に移植し、安定した脳腫瘍モデルを得ることに成功した。このモデルにおいて腫瘍細胞によるMMP-2の発現を確認した。また腫瘍の成長とともに腫瘍組織および血清中のMMP活性の上昇を認めた。現在MMPインヒビターをこのモデルに投与し、その抗腫瘍効果を検討中である。
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