研究課題/領域番号 |
05671162
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 天美 大阪大学, 医学部, 助手 (00233776)
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研究分担者 |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学部, 助手 (00201046)
田村 進一 大阪大学, 医学部, 教授 (30029540)
早川 徹 大阪大学, 医学部, 教授 (20135700)
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キーワード | 手術シミュレーション / 手術支援 / 医用画像処理 / 脳神経外科 / 重畳法 / ボクセルモデル / パーソナルコンピュータ |
研究概要 |
1.脳画像からの術野画像再構成法の検討 患者の術前CTやMR画像データをコンピュータに取り込み、種々の画像再構成法による術野想定画像を作成し、実際の術中所見と比較検討した。その結果、MR画像より簡便に脳表解剖画像を再構成する重畳法の開発に成功した。本法による術野再構成画像は脳溝や脳回の形態を忠実に再構成するばかりではなく、脳表血管像や脳皮質下病変の術野への投影像も容易に表示できるので、手術シミュレーションを兼ねて開頭範囲や皮質切開線などを画像上で検討した。脳表解剖構造は、脳機能と密接な関係があり、脳表解剖画像に基づいた術前検討はそれらへの手術侵襲の回避にきわめて有用と考えられた。この重畳法はパーソナルコンピュータでも長時間を要することなく実行可能で、実用性に優れている。今後、実例を増やし、本法の有用性を確立したい。 画像処理に関しては、重畳法のほか、ボクセルモデル法も検討している。本法は立体構築は簡便であるが、投射像の条件設定は容易でなく、検討を要する。 2.画像セグメンテーション法の検討 画像情報よりの輪郭抽出は種々の画像フィルターを用いている。フィルターの組合わせにより、特定の患者の特定の構造のセグメンテーションはほぼ満足のいく結果が得られている。しかし、これを自動化するためには、個々のフィルターのパラメーターのみならず、処理の順序も可変化することが必要であり、本年度はまず、この点の研究に重点を置きたい。 3.その他 脳立体模型の自動製作機は現在設計段階にある。シミュレーション手術のための位置センサー付き非磁性手術機器は2種類試作し、その実用性の検討を行なっている。
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