研究概要 |
1.臨床研究においては、平成5年度に続き、脊髄髄膜瘤患者のABR、SEP,Blink reflexの経時的測定を行った。その結果、Arnold-Chiari奇形(Chiari第2型奇形)においては、電気生理学的に脳幹機能の改善と下位脳神経の伸展傾向が示された。これらの所見は、Chiari第2型奇形を有する患者が晩発性の発症をきたす機序と減圧手術の有効性を示唆するものである。 2.基礎研究ではmyeloschisisラットモデルの作成がむずかしく、抗ラット妊娠腎兎血清誘発中枢神経系奇形胎仔ラットを作成し、脳幹部における神経線維の伸長について検討している。当初の予定と少し異なっているが、実験的myeloschisisにおける脳幹の病理的検索に何とか近づけたいと考えている。
|