研究概要 |
1.意識障害モデルの確立 現在まで、動物による意識障害モデルが確立されていないことから、今回(1)中大脳動脈結紮による一側半球障害モデル、(2)視床下部破壊モデル、(3)Fluid Percussion による頭部外傷モデル を作成し、各意識障害モデルに対して、(a)行動追跡、(b)脳脊髄液中のカテコールアミン・プロスタグランディン、(c)脳波、(d)脳血流等をパラメーターとして、一定の意識障害を示すモデルの作成を行なった。 2.各意識障害モデルに対する薬物療法・電気刺激療法の効果 (1)薬物療法の効果 前記3型の意識障害モデルに対して、(0.2,0.4,0.6)mg/kgのTRHを静脈内投与し、投与前後の前記(a),(b),(c),(d)の検査を施行した。その結果、行動量の増加,脳波では周波数・電位の増加が、有意差をもって認められた。しかし局所脳血流・脳脊髄液中のカテコールアミン・プロスタグランディンの有意な変化は認められなかった。 (2)電気刺激療法の効果 前記3型の意識障害モデルに対して、3種の頸髄電気刺激を行い、同様に刺激前後の(a),(b),(c),(d)を行い有意な変化は認められなかった。 3.次年度の研究予定 薬物療法・電気刺激療法共に、慢性実験を行なう。又、薬物は種類を増やし、電気刺激は刺激部位を増やし、その効果を見る。
|