今年度の研究は、平成5年度に引き続き、 意識障害モデル(一側半球障害モデル・中脳破壊モデル各5匹)を作成し、各意識障害モデルに対して薬物注入療法(TRH・ACTH・L-dopa等)と電気刺激療法(視床・視床下部・中脳〜橋・頚髄・末梢神経等)を行なった。 今年度は、特に刺激効果の判定は、脳波・局所脳血流測定・脳脊髄液中の各種ホルモンの測定を施行した。 1.薬物注入療法 (1)TRH:急性試験にて、注入時の脳波は有意に高振幅化が得られ、局所脳血流も増加の傾向が認められた。脳脊髄液中の各種ホルモン値の変動は認められなかった。 (2)ACTH・L-Dopa:脳波・局所脳血流・脳脊髄液中のホルモン値の変動は認めなかった。 2.電気刺激療法: (1)視床刺激…刺激終了後3hrまでは、脳波の高振幅化・速波化、局所脳血流の上昇を認めた。 (2)中脳刺激…刺激等には覚酸反応を認めたが、刺激終了後の脳波・局所脳血流に明らかな変動は認めなかった。 (3)頸髄刺激…) (4)末梢神経刺激…)脳波・局所脳血流・ホルモン値に変動は無かった。
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