1.人工関節材料であるアルミナセラミックスおよびハイドロキシアパタイト結晶の粒子を粒径を整えて作製し、表面形状を測定した。(1)同一ロットのアルミナセラミックスを平均粒径(中央値)が0.6、0.8、3.2、7.5、28および68μmの6種となるように分けて作製した。(2)1200℃、900℃焼成および110℃乾燥の3種のハイドロキシアパタイト結晶を作製した。 2.アルミナセラミックスおよびハイドロキシアパタイト結晶の刺激によるヒト多核白血球からの化学発光の差異について検討した。(1)1-5μm程度の粒径のアルミナセラミックスが同一重量および同一表面積あたりで最も活性酸素の生成能が高く、貧食されやすいことを示した。(2)高温で焼成したハイドロキシアパタイト結晶の方が活性酸素の生成能が高く、その機序に細胞内カルシウムを介する情報伝達系の関与が考えられた。 3.ヒト単核細胞を用いてハイドロキシアパタイト結晶添加によりインターロイキン1ベータ、インターロイキン6、腫瘍壊死因子アルファおよプロスタグランジンE2などの生体反応因子がどのよう放出されるかを解析した。 4.エアーポーチモデルを用いてアルミナセラミックスおよびハイドロキシアパタイト結晶添加によりインターロイキン1ベータ、腫瘍壊死因子アルファおよプロスタグランジンE2などの生体反応因子がどのように放出されるかを解析した。
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