研究課題/領域番号 |
05671202
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 耕三 東京大学, 医学部(病), 助教授 (60126133)
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研究分担者 |
勝本 弘 東京大学, 医学部(病), 助手 (80233766)
福井 尚志 東京大学, 医学部(病), 助手 (10251258)
黒川 高秀 東京大学, 医学部(病), 教授 (90010298)
織田 弘美 東京大学, 医学部(病), 講師 (60101698)
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キーワード | 靱帯 / 治癒 / コラーゲン / エラスチン / フィブロネクチン / ラミニン / ヒアルロン酸 / bFGF |
研究概要 |
本年度は前年度に引き続きポリカーボネート膜にコラーゲンをコーティングしたものを用いて靱帯修復の促進を検討した。またコラーゲン以外にもエラスチン、フィブロネクチン、ラミニン、ヒアルロン酸をコーテイングしたポリカーボネート膜を用い、これによる靱帯修復の促進を検討した。その結果、肉眼所見、組織学的所見よりこれらの方法は靱帯の修復過程を大きく修復しないこと、また靱帯修復の有意な促進は得られないことを知った。また肉眼所見より靱帯修復部の治癒促進は得られないと判断されたため、力学的な評価はこれを行うに至らなかった。 このため成長因子投与による靱帯修復の促進を試みた。成長因子の一種であり線維芽細胞に対する強力な増殖作用を有するbFGFを家兎内側側副靱帯を用いた靱帯損傷モデルに局所的に投与し、このin vivoにおける作用を検討した。この結果、肉眼所見および組織所見よりbFGFは靱帯損傷の初期に未分化な線維芽細胞を多数誘導し、未熟な修復組織を形成すること、しかしこの組織は成熟が遅れる傾向があり、このため靱帯の修復機序全体は促進されるとは言えないことを知った。さらにin situ hybridizationを行った結果、靱帯修復部におけるtype I procollagen m-RNAの発現は、bFGF投与によりむしろ抑制されることが分かった。これらの結果は1995年10月の第10回日本整形外科学会基礎学術集会で発表した。
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