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1993 年度 実績報告書

静脈皮弁の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05671226
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

福居 顕宏  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90145847)

研究分担者 稲田 有史  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90254515)
キーワード静脈皮弁 / 皮弁 / 組織移植
研究概要

ラット背側に各2×3cmの一本の還流静脈路のみ有する静脈皮弁を4皮弁作製し、酸化還元酵素であるhorseradish peroxidase(HRPO)を用いて皮弁内に起こるplasmatic imbibitionを検討した。
1群(10匹):Control群で、皮弁を挙上後に、蒸留水を皮弁と母床との間に注入。
2群(20匹):皮弁を挙上後に、蒸留水2mlに溶解したHRPO5000単位を皮弁と母床との間に注入し、皮弁は元の位置に戻す。
3群(10匹):皮弁を挙上後に反転して、母床と接触しない様に保持して、蒸留水2mlに溶解したHRPO5000単位を大腿静脈に注入する。
4群(10匹):皮弁への動・静脈束を温存し、皮弁を挙上後に反転し、母床と接触しないように保持し、蒸留水2mlに溶解したHRPO 5000単位を大腿静脈に注入する。
結果:
皮弁は経時的に採取し、PPD-PC法を用いて組織学的にHRPOの活性部位を判定した。
1群:いずれの時期も、皮弁は染色されず、皮弁静脈内の赤血球は褐色に染色された。
2群:10分以内に、母床との接触面の皮弁は褐色に染色され、経時的に表皮にかけ徐々に染色され、最終的には皮弁内の静脈内赤血球は赤色に染色された。
3群:2時間以内では皮弁は染色されないが、温存した静脈内赤血球は赤色に染色された。
4群:術直後から皮弁は褐色に、温存した動・静脈内の赤血球は赤色に染色された。
考察
還流静脈のみ温存した皮弁内でplasmatic imbibitionが起こっていること、そして、還流静脈内にはretrogradeの流れがあることが新たに判明し、これらが皮弁生着に重要であることが判明した。
今回の研究結果で、平成5年度の研究計画を達成できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] AKIHIRO FUKUI: ""Plasmatic Imbibition" in the rat musculocutaneous pedicled venous flap" icrosurgery. 14. 114-119 (1993)

URL: 

公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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