• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

腰部椎間板ヘルニアに対するレーザー治療;椎間板髄核蒸散法の基礎及び臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 05671238
研究機関大阪医科大学

研究代表者

小野村 敏信  大阪医科大学, 医学部, 教授 (90025560)

研究分担者 米澤 卓実  大阪医科大学, 医学部, 専攻医
キーワードレーザー / 椎間板ヘルニア / 経皮的 / 蒸散 / 減圧 / MRI / 椎間板内圧
研究概要

本年度は、まず基礎実験として、レーザー照射後の椎間板の経時的組織学的変化をヤギ椎間板を用いて観察した.ヤギ3匹の腰部椎間板にレーザー照射を行い、2週、4週、6週の各時期に屠殺し組織学的に検討した。その結果、照射後2週の椎間板では、空洞部、炭化組織、凝固壊死組織、熱変性組織が認められ、4週、6週の屠殺群では線維輪内層の軟骨細胞を伴う線維性組織が増殖し、レーザー照射により生じた空洞部を満たしている所見が認められた。以上の結果から、設定した照射条件でのレーザー照射により椎間板髄核の選択的な蒸散が可能であり、椎間板周囲組織に対する熱影響なく安全に本法が行い得ること、照射による組織変性により組織水分量の減少と、それに伴う椎間板内圧の減少が得られること、照射後には椎間板髄核の熱変性を中心とした組織変化が生じ、この部分は経時的に組織修復が生じることが確認された.以上の動物実験の結果を前提として、ヒトへの臨床応用を進めた。臨床成績の評価を腰痛疾患治療成績判定基準を用いて行った結果、有効例は50.0%であった。これは保存的治療抵抗性で従来は手術適応と判断されていた難治例に対する成績としては、ほぼ満足すべき結果であると考える。ヘルニア型別に臨床成績を検討すると、非脱出型ヘルニア例は成績良好であることが多かった。術前画像診断によりヘルニア型を鑑別し、さらに生体力学的な諸要素を考慮にいれ適応を限定することにより今後本法の治療成績の向上が期待できる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 米澤卓実,小野村敏信,他: "レーザーによる腰椎椎間板ヘルニアの治療" 医療'93. 9-NO.4. 72-75 (1993)

  • [文献書誌] 米澤卓実,小野村敏信: "レーザーによる経皮的椎間板髄核の蒸散法" Monthly Book Orthopaedics. 6-NO.9. 117-119 (1993)

  • [文献書誌] 米澤卓実,小野村敏信: "腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的レーザー髄核蒸散法" Monthly Book Orthopaedics. 7-NO.9. 47-51 (1994)

  • [文献書誌] 小坂 理也,小野村敏信,他: "レーザー髄核蒸散法-短期臨床成績とMR画像の推移-" 臨床整形外科. 29-NO.4. 431-440 (1994)

  • [文献書誌] 小坂 理也,小野村敏信,他: "レーザーによる経皮的髄核摘出術-chemonucleolysisとの比較-" 中部整災誌. 37-1号. 37-38 (1993)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi