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1994 年度 実績報告書

持続的伸張力に応答した骨軟部組織の新生増大現象における遺伝子制御機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05671241
研究機関近畿大学

研究代表者

濱西 千秋  近畿大学, 医学部, 助教授 (00164921)

研究分担者 北本 克則  近畿大学, 医学部, 助手 (50258034)
キーワード骨 / 軟骨 / 遺伝子 / 発生分化 / c-fos / 仮骨 / オステオネクチン / コラーゲン
研究概要

実験動物において骨代謝をin vivoで検索するためにこれまでよく用いられてきた骨折モデルは仮骨組織の再現性に問題があり,骨細胞の分化や骨組織の形成と遺伝子の発現を系統的に分析することは不可能であった.そこで我々は平成5年度に未分化間葉系細胞から成熟骨梁まで種々の骨化段階を層状に再現する延長仮骨をウサギに導入し,c-fosやosteonectinといった遺伝子の仮骨内発現やその蛋白の局在を調査した.その結果未分化間葉系細胞にc-fos遺伝子がまず発現し,骨芽細胞への分化が開始され,また分化が方向付けられた骨芽細胞にosteonectin遺伝子が発現し,石灰化を抑制しつつ骨基質が産生されることを明かにした.平成6年度は,ウサギに比較し入手可能な抗体やDNAプローベの種類が豊富なラットを用い,技術的にはさらに困難ではあるがその大腿骨で延長を試み,ウサギよりもさらに未分化間葉系細胞の豊富な延長仮骨を得ることに成功した.そのラット延長仮骨を用いてosteocalcin,I,II,III型コラーゲンといった基質蛋白の仮骨内局在を調べたところ,III型コラーゲンは未分化間葉系細胞層内の細胞,線維および幼若骨芽細胞に見られ骨芽細胞分化に関与,I型コラーゲンは線維性初期骨内骨芽細胞および線維に認められ骨芽細胞への分化に,またosteocalcinは石灰化しつつある軟骨細胞や骨芽細胞,骨細胞および骨基質に存在し,骨の石灰成熟化に関与していることが明らかとなった.そこでこれらの結果を『ラットを用いた延長仮骨の免疫組織学的検索』と題し第9回日本整形外科学会基礎学術集会(平成6年10月7日,神戸市)において,『延長仮骨形成時における遺伝子発現について』と題し第37回近畿大学医学会学術集会(平成6年12月7日大阪狭山市)において発表した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hamanishi C,Yosii T,Totani Y.Tanaka S: "Bone mineral density of lengthened rabbit tibia is enhanced by transplantation of fresh autologous bone marrow cells.An experimental study using dual energy x-ray absorptiometry." Clinical Orthopaedics and Related Research,. 303. 250-255 (1994)

  • [文献書誌] Hamanishi,Yosii T,Tanaka S: "Maturation of the distracted callus.Sonographic observations in rabbits applied to patients." Acta Orthopedica Scandinavica. 65(3). 335-338 (1994)

  • [文献書誌] Hamanishi C,Yosii T,Totani Y,Tanaka S: "Lengthened callus was activated by axial shortening.Histological and cytomorphometrical" Clinical Orthopaedics and Related Research,. 307. 250-254 (1994)

  • [文献書誌] Hamanishi C,Kawabata T,yosii T,Tanaka S: "Bone mineral density changes in distracted callus stimulated by pulsed direct electrical" Clinical Orthopaedics and Related Research. 311(in press). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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