研究課題/領域番号 |
05671330
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
執印 太郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80179019)
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研究分担者 |
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
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キーワード | 腎癌 / 癌抑制遺伝子 / p53遺伝子 / Retinoblastoma遺伝子 |
研究概要 |
ヒト腎癌の発生進展が多段階の過程であり癌抑制遺伝子の不活性化がその過程に関与していることをあきらかにすることが今年度の研究課題である。その目的でretinoblastoma遺伝子とp53遺伝子のついて腎癌より抽出したRNAを材料としてcDNAを合成しPCR-single strand conformational polymorphism解析を行い突然変異等の構造異常の有無について検索、異常の認められたものについては塩基配列を決定し異常の内容について同定した。その結果、ヒト腎癌の10%の症例でp53遺伝子の構造異常がみとめられた。その内容は点突然変異と塩基の欠失であり、異常の見られた症例の病理型、進展度との相関についても検討を行ったが、明らかな相関は認められなかった。 retinoblastoma遺伝子については、5%の症例で構造異常がみとめられた。これについても特に病理型、進展度との相関は認められなかった。これらのことからretinoblastoma遺伝子、p53遺伝子ともにヒト腎癌の発生進展について関与しているもののその頻度は低いと考えられた。今後ヒト腎癌でヘテロ接合性の消失が高頻度でみられる染色体3番短腕に存在する癌抑制遺伝子についてその異常を検討する予定である。
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