研究課題/領域番号 |
05671343
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
矢島 通孝 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (10230202)
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研究分担者 |
馬場 克幸 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (90267609)
岩本 晃明 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (60046117)
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キーワード | 陰茎海綿体 / アドレナリン受容体 / テストステロン / インポテンス / ウサギ / 勃起 |
研究概要 |
血中testosterone濃度と勃起機能との関係、特に陰茎海綿体局所に対するtestosteroneの影響について、radioligand binding assayとautoradiographyにより検討した。 成熟雄日本白色種家兎の陰茎海綿体より調整した膜標本を用いて、α_1-受容体選択的ligandである[^3H]prazosinおよび[^3H]YM-617の結合飽和実験を行った。さらに、同陰茎の横断薄切標本を用いて[^3H]prazosinおよび[^3H]YM-617の結合部位をautoradiographyにより検討した。そして、以下のような結果を得た。 結合飽和実験の結果、[^3H]prazosinおよび[^3H]YM-617いずれも飽和する一相性の特異的結合が得られた。[^3H]prazosin結合においてはその解離定数Kd=174.8±37.7pM、最大結合数Bmax=24.79±3.94fmol/mg proteinであり、[^3H]YM-617結合ではKd=108.2±28.7pM、Bmax=14.96±2.60fmol/mgproteinであった。Autoradiographyの結果、[^3H]prazosin結合においては非特異的結合像が著明であったが、[^3H]YM-617結合では非特異的結合像はほとんど検出されず、明瞭な特異的結合像が得られた。その結合部位は陰茎海綿体組織および尿道海綿体組織に局在していた。以上の結果から、家兎陰茎においてα_1-adrenoceptorが同定され、その局在が明らかとなった。 平成6年度においては、当初の計画がほぼ完全に達成されたものと考える。陰茎海綿体のα_1-adrenoceptorについてradioligand binding assayあるいはautoradiographyにより検討した報告はなく、新たな知見が得られたものと考える。
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