研究課題/領域番号 |
05671347
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 信二 東北大学, 医学部, 講師 (10142960)
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研究分担者 |
笹野 公伸 東北大学, 医学部, 助手 (50187142)
藤田 信弘 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20250748)
伊藤 潔 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70241594)
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キーワード | P450アロマターゼ / 子宮体癌 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
性ステロイド依存性の発生、進展に関連して腫瘍内アロマターゼ(P450arom)が注目されている。今年度は子宮体癌49例、内膜増殖症39例、正常内膜7例、内膜ポリ-プ10例でP450aromの発現を免疫染色で、組織中活性を^3H-water法で検索し、ER、PRおよび他のステロイド代謝酵素の発現とあわせて検討した。 P450aromは、子宮体癌25例の腺管周囲の間質細胞、特に浸潤部位で著明な発現が見られたが、良性病変では陰性であった。免疫組織化学陽性症例では、陰性例に比しP450arom活性値は高く、体癌症例の平均活性値は8、66pmol/hr/mg蛋白で正常内膜例に比して有意に高値を示した。P450aromの活性値とER、PR量との相関は認められなかった。P450 C17を中心とするアンドロゲン合成酵素の発現は検索した標本では見られず、子宮体癌では腫瘍周囲の間質細胞に存在するP450aromが血中のアンドロゲンをエストロゲンに転換し、これらのエストロゲンがparacrine的に腫瘍の発生、進展に深く関与している可能性が示唆された。
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