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1994 年度 実績報告書

ループスアンチコアグラント産生モノクローン細胞作製とその抗体遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 05671367
研究機関大阪大学

研究代表者

上浦 祥司  大阪大学, 医学部, 助手 (10243213)

研究分担者 東 千尋  大阪大学, 医学部, 助手 (20151061)
キーワードLupus anticoagulant / Anti-cardiolipinantibody / Activatedpartial thromboplastin time / Antiphospholipidantibody / β2-glycoprotein / Heterogeneity
研究概要

前年度のループスアンチコアグラント(LA)のモノクローナル抗体産生B細胞株の研究において、我々はLAの同一固体内における多様性とLAの抗体遺伝子再構成における点突然変異の介在との関係について明らかにしてきた。本年度の研究ではLAの血管内皮細胞に対する直接的な生理作用について解析した。
ヒト血管内皮細胞(HUBEC)の培養系に対し前年度に樹立したB細胞株由来のLAモノクローナル抗体(10μg/ml)およびLA陽性患者血清(10%volum)を加えHUBECに対する作用を形態学的及び分子生物学的に調べた。抗体及び血清添加により、プラスチックdish付着HUBEC細胞は培養液中に浮遊した。浮遊細胞に対するトリパンブルー染色の結果、LAはHUBECに対し致死的な作用を有することが認められた。次に浮遊細胞の電子顕微鏡による形態的な変化と、浮遊細胞より抽出したDNAの電気泳動による核内のDNAの変化について調べた。浮遊細胞の電子顕微鏡による解析の結果(1)細胞表面のblebbing、(2)endoplasmic reticulumの伸長(3)microvilliの消失(4)細胞質のproturbance(5)apotic bodyの出現等を認めた。これらの所見はLAがHUBECにたいしアポトーシスを誘導することを示唆するものである。更に浮遊細胞より抽出したDNAのアガロースゲル電気泳動の結果、アポトーシスが確認された。従ってLAはヒト臍帯血管内皮細胞に対し、アポトーシスを誘導することにより、直接傷害作用を有していることが明らかとなり、LA陽性反復流死産の原因として、胎盤における血栓形成以外に直接の胎児傷害が関係していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Norihiko Nakamura,Chihiro Azuma,Takashi Akamizu,Hideo Sugawa,Fumihiko Matsuda,Nobuaki Mitsuda,Tasuku Honjo,Toru Mori and Kenji Yamaji: "HETEROGENEITY AND DIVERSITY OF lgM AND lgG LUPUS ANTICOAGULANTS IN AN INDIVIDUAL WITH SYSTEMIC LUPUS ERYTHEMATOSUS" BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS. 203. 1789-1794 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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