研究課題/領域番号 |
05671371
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
工藤 尚文 岡山大学, 医学部, 教授 (90127556)
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研究分担者 |
岸本 廉夫 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (30186217)
多田 克彦 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (90252973)
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キーワード | 胎仔肺機能 / カテコラミン / ドパミン / dopa decarboxylase / 子宮内発育遅延胎児 / 胎児慢性低酸素症 |
研究概要 |
平成5年度研究において、胎仔肺にはドパミンを中心とした各種カテコラミン系物質が存在し、それらは胎仔肺で合成されたもの、すなわち胎仔肺はカテコラミン合成能を有していることを証明した。平成6年度は引き続きWistar系ラット胎仔を使用し、以下の知見を得た。 1.ドパミン合成酵素であるdopa decarboxylase(DDC)の胎仔肺における局在を免疫組織染色法により検討した結果、細気管支上皮の一部にDDC陽性細胞を認めた。しかし、気管支や肺胞上皮、肺間質細胞にはDDC陽性細胞は認められなかった。 2.胎齢17日目に母体子宮動脈を結紮し、胎仔に慢性低酸素状態を負荷することにより作成した子宮内発育遅延胎仔(胎齢20日)の肺カテコラミン含量を検討した結果、子宮内発育遅延胎仔の肺カテコラミンは3分画(ドパミン、ノルエピネフリン、エピネフリン)とも正常発育胎仔に比較し有意な高値であった。 以上より、胎仔肺におけるドパミン合成部位は細気管支上皮であることを証明した。また、子宮内発育遅延胎仔で得られた結果より、胎仔慢性低酸素症では胎仔肺カテコラミンは増加することが明らかとなったが、この事実より、胎児肺カテコラミンは胎児肺において何らかの合目的的生理作用を有し、胎児肺機能(成熟)に関与していると考えられた。
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